【税理士のRPA】WinAutoMationで弥生会計を操作 試算表CSVをエクスポートし、別のExcelに貼り付ける処理を自動化

 

 

こんにちは。めがねロボットの谷口(@khtax16)です。

 

先日アップした『【税理士のRPA】UiPathで弥生会計を操作 試算表・決算書をPDFとして印刷するの巻』と似ていますが、今度は

  • WinAutoMationで
  • 試算表のCSVをエクスポートしたあとExcelに貼り付ける

という操作をしてみました。

 

超簡単な法人税の申告書を作成するための手順の一環でつくったのですが、自社やお客さまで使うExcelデータに加工したいときにも使えます。

 

この設定手順をざっくりと解説してみます。

 

弥生会計自動化 試算表CSVをエクスポートし、別のExcelの特定のシートに貼り付ける

タイトルにも書いたように、今回はWinAutoMationです。

 

手順としては、

  1. 貼り付けるExcelを用意
  2. 弥生会計を開いておく
  3. WinAutoMationを起動

という感じです。

 

 

事前準備1 貼り付け先のExcelを用意しておく

私の場合、この処理は、めちゃくちゃ簡単な法人税申告書を作成するための一部分、という想定をしています。

 

Excelでは2種類のシートを用意しました。

 

↓ ひとつは「copy」シートから数字を持ってくるためのシート

 

 

↓ もうひとつは空の「copy」シート

 

 

この「copy」シートに弥生会計の試算表データを貼り付けることが目的 です。

(シートの名前はなんでも大丈夫です)

 

「Sheet1」には、「copy」シートから数字を持ってくる計算式を入力しておきます。

 

 

上の画像でエラーになっているのは、このようにVLOOKUP関数を使っているためです。

 

 

 

事前準備2 弥生会計を開いておく

念のため書いておくと、弥生会計を開いておきます。

いろいろやってみたのですが、弥生会計の起動からやるのは結構難儀なため(会社名の指定がうまくできない)、その会社を開いておくのが無難かなと。

 

 

 

弥生会計の操作のためのWinAutoMation設定手順

「設定手順」といっても、それほど難しい設定はしていません。

 

順次画像とともにご紹介しますが、

  • 「Wait」を適宜挟む(使いすぎ疑惑もあり)
  • 「Send Keys」では「50 milliseconds」前後を指定(感覚的に)

というのがささやかな注意点です。

 

 

↓ まず「Get Window」と「Focus Window」で弥生会計を取得

※ 厳密に2つとも必要なのかよくわかってないのですが、セットしとくとスムーズに動く印象

 

 

↓ 「Send Keys」で「{Alt}(rsg)」をセットし、試算表を開きます

 

 

↓ 「全期間」ボタンを座標でクリックさせつつ、

 

 

↓ 「Send Keys」の「{Alt}(fe){Enter}」でエクスポートのメニューを開きます

 

 

弥生会計はファイル名を記憶してくれるので、一定の名前で出力するようにしましょう。

(都度入力することも可能です)

 

私はデスクトップに「試算表.csv」というファイル名で出すことにしているので、ファイル名を指定する命令は入れていません。

 

 

上の命令で、「Wait」を挟んで「{Enter}」を押していますが、

 

 

この画面をOKで閉じる処理も自動化に含めています。

 

これでCSVデータがエクスポートできました。

 

 

このCSVのデータをコピーしますが、CSVはExcelではないので、「Launch Excel」を選んでもファイルを開けません

 

「Read from CSV File」をセットしましょう。

(「Launch Excel」をセットして「あれ、開けない?」と思ったのは、そう、私です)

 

 

↓ このActionsです

 

 

↓ 変数は初期設定のまま「%CSVTable%」でよいでしょう

 

 

↓ ここで「Launch Excel」。事前準備したExcelを指定します

 

 

↓ 「Set Active Excel Worksheet」で、事前につくっておいた「copy」シートを指定

 

 

↓ 一応「Set Active Excel Worksheet」の詳細。特に設定を変えるところはありません

 

 

↓ 「Write to Excel Worksheet」で、「指定のシートに書き込むよ」という設定をします

 

 

↓ 設定の詳細。「%CSVTable%」の変数の設定は絶対に忘れずに!

 

 

この設定をすることで、「CSVを読み込んだデータ(%CSVTable%)をExcelのcopyシートに書き込んでね」とロボットに指示することができます。

 

セルも1の1、つまり「A1セルがスタート地点だよ」と指定しています。

これで完了です!

 

 

 

おわりに WinAutoMation×弥生会計のYouTube動画

というわけで、最後に動画を置いておきます。

 

Excelの前後の状態がわかったほうがいいかなーと思い、最初にシートを移動してチラ見せしています。

(貼り付けの動作がわかりにくいのですが、瞬時に終わってしまうのでどうもロボット感が少ない・・・)

 

例によって、私が操作しているのは「Excelのチラ見せ」と「WinAutoMationの起動」のみです。

 

 

 

 

本当はUiPathでこれをやりたかったんですが、弥生会計の試算表のCSVデータは整列していないためなかなかうまくいかず。。

テキストデータにしての貼り付けも試したんですが、エラーが起きたりカンマ形式で貼り付けできなかったり(Aの行にぎゅっと凝縮されてしまう)で散々な結果になりました。

WinAutoMationではほとんど引っかからずに作成できたんですが。。

 

 

何度か書いてるかもしれませんが、

  • WinAutoMation ⇒ 設定しやすいけど有料+機能少ない?
  • UiPath ⇒ ややこしいけど多機能

なのかなあという印象を抱いています(いまのところ)

 

UiPathでもできたらアップします!

 

 

 

関連動画

『【税理士のRPA】e-Taxの電子申告番号を自動取得してみた(国税庁・WinAutoMation)』

『【税理士のRPA】地方税の電子申告番号を自動取得してみた(eLTAXの利用者ID・WinAutoMation)』

 

 

RPA基礎知識編

『【RPA超入門編】RPAとRDAの違い 小規模企業のためのざっくり図解』

『RPA習得の難易度は「Excelの関数以上プログラミング未満」説』

 

 

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