インプットは本だけじゃなくセミナーも活用! 法人メインの税理士のための相続セミナー

 

こんにちは。めがね税理士の谷口(@khtax16)です。

 

先日、さらなる勉強のため、己を磨くため、単純に個人の楽しみで、「法人メインの税理士のための相続セミナー」というセミナーに参加してまいりました。

 

思いのほか長文となり恐縮ですが、その感想なんぞをまとめてみました。

 

法人メインの税理士のための相続セミナー

 

前提 相続は最低限知っておくべきだと改めて思う

よく言われることではありますが、「税理士」というと、

「とりあえず税金のこと聞いときゃわかるんでしょ?」

と思われることがあります。

 

しかし日本は税金の法律があほのように複雑になっている、ということもあり、実際にはいろんな得意分野があったりします。

  • 中小企業の法人が得意
  • 大企業が得意
  • 個人事業が得意
  • 調査が得意
  • 事業承継が得意
  • 事業再生が得意
  • 証券税制が得意
  • 不動産投資が得意
  • 医療関係が得意

などなど細分化していけばキリがないほどです。

(私は中小企業の法人が得意です)

 

で、その税理士の得意分野の代表的なひとつに「相続が得意」というものがあります。

 

 

「相続」というものの特殊性

税理士という職業は、考え方的には「経理」というものの延長線上にあるようなイメージです。

なので、『会計ってそもそもなんのために必要なの?』という記事を書いたこともありますが、税理士という職業の大きな土台に「会計」というものがあります。

 

でもこの相続については「会計」がほとんど一切関係ないのです。

独自の計算のしかたが定められていたり、大小さまざまな判例があったりして、いわゆる「会計」を基礎にしたものとはまったく違うルールでできあがっています。

 

 

いまめちゃくちゃ適当なつくった概念図だと、色も形も距離感もこのくらい別のものだよ、ということです。

 

 

一番勉強してよかったのは「相続税法」

なので、相続に強くなるには、ざっくり言うと、

  • 相続税法を勉強する
  • 実務でひたすら経験する

というのが主なルートになります(多分)

 

税理士試験というのは11個ぐらいある科目のうちの5科目を合格する試験、というのがざっくりした説明ですが、私が勉強して一番よかったと思ったのが相続税でした。

税理士事務所にほぼ確実に法人のお客さまがいるので、自然と経験を詰める法人税とは違い、経験を積むこと自体難しいものがあるのが相続税です。

法人の業務ではまったく聞いたことない概念とかも平気で出てきますので、勉強で基礎ができたことは実務にとても役立ちました。

税理士試験の受験生で、なにを勉強するか迷っている方は相続おすすめですよ!(合格するしないより、この勉強をひととおりするだけでも全然違うかと)

 

話がそれましたが、今回、そんな相続税をもっと勉強しようと、セミナーを受けてきました。

(写真撮り忘れた。。)

 

 

 

セミナー概要

セミナーは、同業の税理士の方3名が開いたものでした。

 

みなさん井ノ上陽一さんに影響を受け、ブログを書かれている方でもあります。

同業の方が開くセミナーのなにがいいかといえば、教科書には載っていない突っ込んだ実務の話が聞けること

みなさんそれぞれ非常に勉強になる話をしてくださいました。

 

 

 

1人目 京都の税理士 尾藤武英さん

まず1人目は京都の税理士である尾藤武英(びとうたけひで)さんです。

 

尾藤さんは長年講師をされていた経験のある方なので、とにかく話がなめらかでした。

よくある「えー」などの時間を稼ぐ言葉はほとんどありませんでしたし、話す仕事をしているとやっぱり違うんだなあということをまざまざと感じさせられました。

ほんと見習わないと。。

 

あとホワイトボードの使い方もうまい、と感じました。

いやうまいへたとかあんまりわかんないんですけど、図が見やすいのと字がきれいだなあと感嘆。

僕ホワイトボードに書くとガッタガタになるんですよね。まあ紙に書いてもガッタガタなんですけど。

 

基本の内容のおさらいができた

内容としては基本の基本からやってくださったので、トップバッターとして最適な内容だったと感じました。

特に相続を勉強したことがなく、実務で触れたこともない、という方にはかなりありがたい内容だったんじゃないでしょうか。

 

私も勉強していたのが3年ぐらい前のことなので、「ああ、そうだったそうだった」と知識を思い出しながら聞くことができました。

また、税務署が出しているとある明細書が、数字が全角だったり半角だったりスペースあったりなかったり、とバラバラだという話に思わず笑ってしまいました。いままでまったく気づかなかった。文字数とスペースの問題もあるんですかね。

 

全体を広く見ていたのもさすがだなと感心

私は一番前に座っていたのですが、私はセミナーを受けるとき、

「講師の方も目線のやり場があったほうがよかろう」

という本当にそうなのか自分でもわからない理論のもと、メモをとるとき以外はなるべく熱心に講師の方を見るようにしています。

 

なのですが、あとのお二人とはしばしば目が合ったものの、尾藤さんはほとんど目が合いませんでした。

これは広く均等に全体を見ているからではないか、と考えこれにも非常に感心しました。すごい。

(真実はわかりませんが)

 

 

 

2人目 松阪市の税理士 向井栄一さん

2人目は松阪市の税理士である向井栄一(むかいえいいち)さん。

 

向井さんとは初対面だったものの、ブログを読んで「向井さんの書く文章好きだなー」と思ってたので勝手に好印象を持っていました。

なので受ける前から期待を抱いていたのですが、いざ聞いてみると予想をはるかに超える面白さでした。

 

面白さって「勉強になりました!」とか「興味深い!」とかの面白いより、ひたすら「笑ってしまう」という意味での面白さですよ。

まさか相続のセミナーを受けてストリートファイターⅡのブランカが出て来るとは思わんじゃないですか(画像貼りたい。。)

しかもしばらく出してましたからね。

スタートからフルスロットルだったし相続あるあるも随所に挟んできて後半は「次のあるあるはいつだろう」と楽しみになるほどでした。

(ネタバレで次回以降困るようなら消しますので言ってください)

 

振り切ることが大切

向井さんのセミナーで学んだのは「やっぱり振り切るのが大切だな」ということ。

ウケを狙うとき、恥ずかしがって抑えてしまうとものすごく中途半端な仕上がりになるんですよね。

「セミナーでここまでできるのか」と驚愕するほどの思い切りのよさが非常に勉強になりました。

 

同業に向けたセミナーでは突っ込んだ話が大切

また、面白さの話ばっかりしてますが、かなり突っ込んだ実務の話もしてくださって内容もものすごく勉強になりました。

やっぱり同業向けにセミナーをやるなら、本には書いていない・書けないような話を聞きたい、というのが受ける側の本音だと思うんです。

そこの部分を満たしてもらえましたし、個人的に苦手意識を持っていた借地権の話などもあり、とてもありがたかったです。

 

話を聞くときは反応のよさを大切にしている(余談)

これ余談ですが、私はセミナーを受けるときに限らず、人から話を聞くとき「面白い」と思ったらなるべく声を上げてはっきりと笑うようにしています。

自分が話す側で、特に「面白い」と思うことを言っているときって、相手が笑ってくれたり反応がよかったりしたらやっぱり嬉しいじゃないですか。

だから自分が聞く側のときもそれを大切にしたいんですよね。

 

そのため私は引っ込み思案な東京の方々を代表するつもりで、普通に声を上げてゲヘゲヘ笑っていたのですが、他に参加されてた方うるさかったらすみません。。

あと質問も3分の1ぐらいに抑えたんですが、それでもでしゃばりすぎてしまい申し訳ありません。。

 

 

 

3人目 愛知の税理士 植村豪さん

3人目は愛知の税理士である植村豪(うえむらGO)さん。

 

植村さんも話がとても面白く、要所要所にネタを挟んでいて何度も笑ってしまいました。

某資格予備校のセミナーで講師をされたご経験など、独立前からも話す仕事をされたことがあるそうでなるほど上手だなあと感心することしきり。

 

内容もまさしく「法人メインの税理士」に向けたもので、「このタイミングで相続対策ができていれば」という過去の事例をもとにした具体的な話が多くとても勉強になりました

ブログを見るとよくわかるのですが、植村さんは図もよく使われてますし、説明が丁寧で「伝える」ことに重きを置いていることが伝わってきました。

 

努力の過程の話は響く

また、植村さんは最初から相続に強かったわけではなく、どういう過程や考えで勉強しながら実務経験を積んでいったのか、心構えを含めて話されていたのでとても励まされるものがありました。

最初の事務所で言われたというひと言には衝撃を受けました。。みなさん共通していますが、勤務の状況や考え方がブラックな税理士事務所ってほんと多いんだなあと実感。

 

「争続対策」がまず重要、という考え方の話もすごく共感しました。

相続に「争い」の字をあてた「争続(そうぞく)」。

相続特有の問題というわけでもありませんが、特に関わる人の多い相続は「節税」が先に来てしまうと本当に歪んでしまうんだなあと考えさせられました。

 

特化している方のおすすめ本やセミナーの紹介はありがたい

また、皆さんそれぞれのおすすめ本を紹介してくださっていて、それがものすごく参考になりました。

本の種類が多いので、どれがいいのか迷いがちですし、専門書は高いので、ああいうのとても助かりますね。

植村さんはさらに税理士会のおすすめ研修も紹介してくださっていたので、今度見てみたいと思います。

 

ちなみに植村さん、『コクヨ黒曜石(こくようせき)セミナースライドを使うならおすすめ! そして誰にも気づかれなかった、ただ1つの失敗』で、黒曜石を一部使い忘れていた記事を書かれていましたが、私は気づいていましたよ(・∀・)ホホホ

「あれ、黒曜石つけてるのに普通にキー押してる…?」

ってね!

(一番前だったからかもしれませんが)

 

 

 

隠れた4人目 名古屋の税理士 綾野真紀さん

また、4人目として、こちらも名古屋の、日本を股にかける女性税理士綾野真紀(あやのまき)さんもいらっしゃいました。

http://www.mko216.com/

 

今回セミナーをされたわけではないのですが、名古屋から来てくださって懇親会などでもいろいろお話できとても楽しかったです。

綾野さんが書かれた『法人メインの税理士のための相続セミナー2017@東京に参加しました』というブログを見て、綾野さんがサンシャイン池崎での司会を頼まれていたと知りました。

高いギャラを払ってでもぜひ見てみたかった。。

 

こういうブログ、個人的にめちゃくちゃ好きです。抜群のサンシャイン感。

綾野さん、次回はセミナー講師かサンシャイン池崎での司会を楽しみにしています!

 

 

 

 

 

おわりに

というわけで思いのほか長くなってしまいましたが、先日受けた相続セミナーの感想なんぞを書いてみました。

みなさん本当にありがとうございました!!

 

 

なお、これは余談として、私はときどき妻のことをブログに書くのですが、その妻の振る舞いがよかったらしく、ありがたいことに懇親会で妻のことをほめていただきました。

なので、私は帰宅後喜び勇んで妻に申し上げました。

 

めがね「ねえねえ妻のこと絶賛してくれてたよ」

妻「だいぶ酔ってるね。幻聴聞こえちゃったのか」

めがね「平静そのものですわ。いや妻のことブログにちょいちょい書くから」

妻「いい面ばっかり書いてるんでしょ。悪いとこもちゃんと書かなきゃダメだよ」

 

とか言いながら妻が照れていました。妻めっちゃかわいい。

 

 

 

うちの妻めっちゃかわいいです。

(調子にのり申し訳ございません)

 

 

 

 

◇ 谷口孔陛税理士事務所のホームページはこちら! https://kh-tax.com

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