ごきげんよう。猥談めがねの谷口(@khtax16)である。

 

私は学生時代、飲食関係のアルバイトをすることが多かった。

 

専門学校のころに勤めていたのは、あの「揚げた鶏肉、おいしい!」「白ひげ太っちょおじさん」で有名なケン○ッキーである。

そこで揚げた鶏肉なんぞを各家庭へバイクで運ぶ、デリバリーのアルバイトをしていた。

 

当時私に恋人はいなかった。

恋人はいなかったが、好きな人がいた。

同じくそのケン○ッキーでアルバイトをしていた、Iさんである。

たしか2つほど歳上であった。

 

Iさんの美貌たるやすさまじく、「まるで人形のよう」という陳腐な形容しか出てこぬほどに端麗な顔立ちをしており、アルバイト先のアイドルのような扱いを受けていた。

それでいて非常に気さくで、分け隔てなく私のような陰気なめがねにも話しかけてくれ、私が彼女に恋心を抱くのに時間はかからなかった。

 

そんなある日のこと、アルバイト先のお店がこんな通告をしてきた。

 

「キャナルの時期になりましたので、各自提出するように」

 

ある程度きっちりしている飲食店にお勤めだった方はおわかりだろうけれども、私には「キャナル」というものがなんなのかまったくわからなかった。

(すべての飲食店で実施されているわけではない)

 

検索をしてみても「運河」としか出てこず、いまひとつ要領を得ぬ。

こういうときは単純に店長など、社員の方に聞けばよいのであるが、Iさんとメールアドレスを交換したばかりの私はふと思いついた。

 

 

「キャナルについてIさんに聞けば、コミュニケーションも図れるし意味も知れるし一石二鳥なのでは?」

 

 

私にしてはすばらしい思いつきができたことに、私は喜んだ。

もともとアドレス交換後にメールしたことがなく、「Iさんとはじめてメールをするいい口実は何かないものか」と探していたのである。

私はこれ幸いとばかりに、想像の中でさえも美しいIさんにこうメールを打った。

 

 

「なんかキャナル出してくれって言われたんですけど、キャナルってなんですか?」

 

 

経験のある方も多いだろうが、好きな人にメールをし、返ってくるまでのあいだというのはひどくドキドキするものである。

私も例外なく、そわそわと落ち着かない気持ちで返事を待っていたが、少しの時間が経過したあとIさんからはこう返ってきた。

 

 

「やだっ、谷口くんたら。純情な私にはとても答えられないわ!」

 

 

私は思った。

 

「えっ、純情な私には答えられないってどういうこと?」

と。

 

「えっ、おれ自然とセクハラでもしちゃったの? 何があったの? キャナルって下ネタなの?」

と。

 

深く困惑した。

 

深く困惑し、私は思わず、もともと友人であったそのバイトの先輩に電話をかけこう訊いた。

 

「キャナルってなんすか?」

 

先輩はこう答えた。

 

 

「検便のことだよ」

 

 

と。

 

大便を検査することを指すのだと。

 

つまり私は憧れの女性へ、はじめてのメールでいきなり「検便」を問いただしたということになる。

 

見ようによっては、私は憧れの女性へ「検便」というワードを言わせて怪しい興奮を得るど変態男、ということもできる。

 

 

 

何がキャナルじゃ!

 

最初から検便って言え白ひげ太っちょおじさん!

 

 

と、私が何の罪もない白ひげ太っちょおじさんに八つ当たりしたのは言うまでもない。

 

 

その後なんやかんやあって、Iさんを呼び出して告白したがもちろんふられた。

はじめてのメールで「検便」というワードを答えさせようとしたゲスメガネである。しごく当然であろう。

 

しかしIさんの断り方が非常にふるっており、

「Iさんのことが好きです。彼氏がいるのはわかってますけど」

と伝えた私に対して、

「いま大好きな彼氏がいるので、あなたとつきあうことはできません。でもありがとう」

ときっぱり答え、美しく笑ったので、私のIさんへの尊敬はますます増したのであった。

 

断るときはこれぐらいはっきり相手に伝えたいものですね(誰だ)

 

 

 

 

あ、以上でございます。

 

お食事中の方には陳謝いたしますが、お食事中にこんなくそブログ読まないほうがいいですよ。

あと「検便」というワードを目にすることによる不快感よりも僕の傷のほうが深いと思うので、ここはひとつ「キャナル」のように、つまり運河のように水に流してください。

 

めがね。

 

 

 

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