伝説の番組「トゥナイト2」をあなたはご存じだろうか。
一定の年齢以上であれば当然ご存じであろうが、全年齢対象の当ブログ、念のため超ざっくり説明しておくと、
大変いかがわしい昔の深夜テレビ番組
という感じだ。
私がこの番組を知ったのは中学2年生のときで、『「アンインストール」という言葉の意味さえ知らなかったあの頃のぼくら』でもご紹介したクラスのエロ情報担当大臣Sくんからのリークであった。
Sくんの情報によると、けしからん単語でどう表現したらいいものか迷ったが
お姉さんのお乳などが出てしまう番組
ということらしい。
テレビ放送、つまり幼き子らも目にしてしまう可能性があるにもかかわらず、深夜だからといってそのような邪智暴虐の振る舞いをしているとの伝(でん)。
中学2年生男子といえば世界で一番お姉さんのお乳が見たい年齢
である。
当時からむっつりすけべ日本代表であった私は、
「ふーん」
「テレビなのに、お乳とはねえ」
「まったく、低俗だよ」
とメガネをクイッと上げながら「で、間違えて見てしまわないよう確認なんだけど、何曜日の何時からやってるの?」とコナンくんもかくやという頭脳鋭き誘導尋問をSくんへ仕掛けた。
※ 余談だが、Google日本語入力さんに「お乳」という単語の予測をされたくない私は「お 牛乳」と入力し、間のスペースと「牛」を削除するという徹底した「PCいかがわしき単語記憶問題」の排除を試みている。これぞ天下無双のむっつりすけべ(そもそも書くな)
私の記憶ではなぜか「木曜日の深夜」だったのだが、いま調べるとどうも月曜から木曜の深夜0時~1時ぐらいの時間帯で放送していたらしい。
Sくんからその放送時間の情報をつかんだ私は、「まだ小学3年生の弟が見てしまわないよう、兄として気をつけてあげないとね」と天才カモフラージュ発言を繰り出しまたメガネをクイッと上げた。
小学3年生はどう誤っても大晦日以外に深夜のテレビは見ない。
私はその情報をつかんだあと、『すごいよマサルさん』というマンガのマサルさんもかくやというソワソワした足取りで帰宅した。
私はといえば、
『いかがわしい本をバイト先からくすねる108つの冴えたやり方』
『ダイヤルQ2の時代に起きたある冤罪 ~怒りを、メガネを超えてその向こう側へ~』
でもご紹介したように、いかがわしいもののためならあらゆる策を巡らす遠慮深謀の士である。
私はどうやったら「トゥナイト2」が見れるかをしばし、深く思案した。
この流れで書くのでさらっと読み流してほしいが、『プロフィール補足 小学生編 お漏らし大帝現る』でも書いたように、私は小学生のときに両親が離婚しており、このころは近隣ではそこそこ有名な団地に住んでいた。
「100円ちょうだいおばさん」が徘徊したり「あいつらには関わらないほうがいい」という噂のある兄弟が住んでいて実際に逮捕されたり5階建てなのにエレベーターがなかったり、とまあ裕福さからはほど遠い感じの団地である。
そのころの間取りをめちゃくちゃ適当に図にすると、
こんな感じで私には18歳のころまで「自分の部屋」というものがなく、弟と同じ部屋であった。
まあそれ自体はそこまで大した話ではないのだが、何よりも大きな問題として、私(次男)と弟の部屋にはテレビがなかった ことが挙げられる。
間取りにテレビの配置を追加するとこんな感じだ。
リビングにはあったのだが、母は自分の部屋もなくリビングで起居する生活をしていたので、トゥナイト2がやっている時間帯ではどうしたって侵入できない(母は物音で起きるタイプだったし、いかがわしい深夜番組を見ているところを母親にだけは目撃されたくない)
一方、我が家にはもうひとつテレビがあって、それが兄の部屋に設置されていた。
兄は『兄のTSUTAYAカードを借りてあのいかがわしいのれんをくぐっていたあのころのピュアハート』などで何度かご紹介しているように、性に関して剛の者である。
加えて 兄は一度寝たら物音などでは絶対に起きないタイプ だった。
兄のその性質を利用し、私はいかがわしいビデオなんぞを見るときには、兄が寝ている時間帯を利用することが常であった。
あとは昼間、兄をはじめ家族が帰ってくるまでの間に見るか、兄が友人の家へ泊まっているときに見るか、である。
我が家の三兄弟は全員ロフトベッド、
(出典:Amazon)
まさにこんな感じの、下に机などを置いて上に寝る、というタイプのものを使用していた。
そのため、兄が上で寝ていても、テレビは低い位置にあったためそこまで気にならなかったのである。
想像してみてほしい。
深夜に兄が上で寝ているのに、真っ暗な中イヤホンでこっそりいかがわしいビデオを見る激暗根暗メガネ野郎のことを。
侘びしくなったのでやっぱり想像しなくてよい。
あとなんで二回「暗」をつけた。悲しくなるからやめろ。
そんなこんなでトゥナイト2を見るためには、いかがわしいビデオのように昼間スキを見て、というわけにも行かず、シークレットウィンドウに代表されるようにとにかく証拠を残したくない私にはリアルタイムで見るという選択肢しかなく、
- 兄が寝ているか泊まりに行っているとき
- かつ、いかがわしい回を引き当てる
という 奇跡の条件を満たすことを毎晩のように願った。
中学生男子ならときおり訪れるであろう「今日はいかがわしいものを見ないことには辛抱たまらんぜ」というタイミングで、必死で深夜まで起きていたときには兄もまた起きている、
「今日こそは」と寝たふりをして兄の睡眠をうながそうと試みるも気づけば自分が ( ˘ω˘)スヤァ している、
奇跡の条件が揃って
「いやったぁぁ、今日はトゥナイト2祭りだぜぇぇぇ」
と勝利の雄叫びを上げたときにはまったくいかがわしくない回でお姉さんのお乳のかけらも出ずお通夜状態、と一切の戦果を挙げずに終わった。
(お乳のかけらってなんだ)
なので、私がトゥナイト2を見たのはおそらく1~2回で、しかもいかがわしい回に当たったことがないので結局「これならいかがわしいビデオを視聴する、あるいはいかがわしい本を拝読するほうがコスパ、いや、いかがわパフォーマンスが優れているといえる」という結論に至った。
>伝説の番組「トゥナイト2」をあなたはご存じだろうか。
という問いかけではじまった本稿、私は特段見たことがありません で終わるという杜撰極まる手法でこの話を締めようと思います。
めがね。
○-○ ―――――――――――――――――
<余談>
先日、友人と飲んでいたらふとトゥナイト2の話になり、「そういえば久しぶりにいかがわしいブログを更新できるな」と思ってネタ帳にメモしようと思ったらするする筆が進んでしまい結局1本書いてしまった。
仕事しろ。
あと「ふとトゥナイト2の話になる」ってどんな状況だよ。
○-○ ―――――――――――――――――
<余談2>
上で「兄は一度寝たら物音などでは絶対に起きないタイプ」と書いたのですが、これ書きながら思ったのが「たしかに起きないタイプだったけど、絶対自分が深夜見ているときに起きてたときもあったよな」というものです。
当時は無邪気に「うちのアニキは起きない」と心から信じていた。
お姉さんのお乳(画面上)にむしゃぶりつく思春期の恥ずかしい姿を見られていたということか。
お兄さん、もしこれを読んだら記憶を抹消してください。7~8回ぶん殴るぐらいならお手伝いできます。
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